積まれた本

ネット小説名作レビュー

カテゴリー: 純文学

(23件)

ゴミ部屋世界 by okera

あらすじ

 俺の部屋はゴミに埋もれて足の踏み場もない。俺は極度の人見知りで大学へ行くだけでへとへとに疲れてしまう。ゴミではあっても、物に囲まれている方が不安が和らぐ気がした。
 冬の近づく寒い日に、俺は高校生の頃好きだった女の子とバス停にいる夢を見る。目を覚ました後も親切だった彼女のことを思うが、臆病な俺は連絡をとろうとはしなかった。

東京トマト by きうい餅

あらすじ

 漫画家になるため半年前に家出した私は、東京から母へ手紙を出す。元気でやっています。実家のトマトが食べたいけど、東京のトマトもおいしいですと。その後私は出版社に自作の漫画を持ち込むが相手にされず、母へまた便りを書く。本当は東京のトマトより母さんのトマトが何千倍もおいしい。私はおいしいトマトなしには生きられません。食べに帰ってもいいですか。

ピストルがほしい by 両角忘夜

あらすじ

 小学生の頃あたしと遊んでいた2歳年上の高木君は、中学生になってからひどいいじめを受けて重傷を負い、家族そろってどこかへ引っ越してしまう。
 高校卒業後うどん屋でアルバイトを始めたあたしは、駅前の公園で高木君と再会する。手に入れたピストルで、むかし自分をイジメた奴らを殺したい、と語る高木くんに、あたしは何となく、一杯のうどんを食べてもらいたいと思う。
(一部を作品あらすじより引用)

毒を飲む男 by あげの紫

あらすじ

 バーでたまたま隣に座った男は「人類はまだ進化できる!」と言って、マスターに「いつもの」を注文する。マスターは渋々ジンライムを作り、そこにブヨブヨした不思議なものを垂らす。それは猛毒のふぐの肝だった。男は定期的にこれを飲んでふぐ毒に体をならしているのだ。それが人類の進化だと言うのである。私は男がいつふぐ毒で死ぬかに興味を持つが、彼は毒ではなく階段から落ちて死んだ。

空き地の山羊 by オカワダアキナ

あらすじ

 中学生の琴美は、自分をいじめるクラスメートのいる学校へは通わない。この日は仕事をやめて琴美の家に居候する叔父とゲームセンターへ遊びに行った。
 駅前の空き地に放し飼いされた山羊たちを見た時、高いフェンスの中で与えられた課題をこなし、排泄し、ときどきけんかをする山羊と自分たちにはほとんど違いがないと琴美は思う。しかしある朝、山羊の1頭が囲いを飛び越えて逃げ出したことがニュースになった。

ばらばら、わた死 by 幻渓愛衣

あらすじ

 学生でありながらの生きることに嫌気の差した私は、死んで、ばらばらになって、女でなくなってしまいたい思いを抱いている。中学生だった頃、私は男が電車に飛び込むのを見たことがある。ぐちゃぐちゃの肉片になってしまった彼がうらやましい。
 ある日私は「今日、死のう」と決心して電車で出かける。しかし、たまたまそばを通りかかった橘諸兄塚が気になり立ち寄ってみることにした。

ありがとう by 蒼柳 洋

あらすじ

 東京で働く新米医師の僕は、急に死んでしまった祖父の葬儀に参列する。僕に医者になるきっかけをくれたのも、大学医学部への入学資金を快く貸してくれたのも祖父だったが、若い僕は祖父にろくに顔も見せないまま彼の死を迎えたのだった。僕は、祖父が生きているうちに「ありがとう」と言いそびれたことを後悔する。