積まれた本

ネット小説名作レビュー

長さ: 短めの短編

(29件)

2,001〜8,000文字

ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ by てこ

あらすじ

 高校生の坂本君が診察のために上着を脱ぐと、彼の肩には人の顔の形をした瘡(かさ)があった。瘡はそれを診る女医に噛みつこうとするが、すんでのところで失敗し、レーザー光線で治療される。断末魔の叫び声を上げて、人面瘡は醜い傷痕になった。
 3回目の診察の日、坂本君は予約をすっぽかして病院へ来ない。悪い予感を覚えた彼女は彼の家まで様子を見に行くことにした。

変人老科学者の計画 by 十六夜博士

あらすじ

 ぼくの村の外れには、変人で役立たずとみんなに馬鹿にされる科学者のおジイさんが住んでいた。ぼくはおジイさんが好きでよく家まで遊びに行った。でもある日、太陽エネルギーで動く蟻ロボットを見せてもらっている時に、おジイさんは警察に連行されてしまって、それきり帰って来ない。戦争を推進する体制のやり方に反対したせいでおジイさんは目をつけられていたんだと、お父さんは教えてくれた。

さかなたちの、いうことには by あおいはる

あらすじ

 ぼくと同じ美術部に入っている、となりのクラスの女の子はいつもひとりだ。赤と黒の絵の具を大量に使って「血でも吐いた」ような絵を描いている。
 2月、みどり色をした学校のプールに彼女が入るのを見て、ぼくも無意識にそのプールへ飛び込んでいた。みどり色だったはずの水は透明に澄み、壁らしきものも見えず、たくさんの魚が泳ぎ回っている。そこで彼女は、自分が実の父を愛していることを打ち明け、次にぼくの秘密をたずねた。

マッハ姉さん by こてさきのてばさき

あらすじ

 西日に燃える髪をなびかせ、際どくまくれたスカートの裾を見せつけて、マッハ姉さんは自転車をこぐ。その速度は尋常ではなく、自動車すら追い抜きかねないように感じられた。そのスピードとスカートの裾に魅せられた男子小学生たちは、超速い女子高生、マッハ姉さんの走行を止めることをもくろむ。

さよなら、カクヨム by 足羽川永都(エイト)

あらすじ

 おもしろい物語を創り出す人々の住まう楽園「カクヨム」。自分もその楽園の住人になれると思って小説を書いていた著者は、それが長い、残酷な夢であったことに気づく。書いた作品が人気になってはじめは嬉しかったのに、実力に見合わない評価を与えられることはやがて苦痛でしかなくなった。作品を削除したい気持ちが著者の胸に湧き上がる。

私のガードレール by rimo

あらすじ

 子供の頃、学校から帰って来ると、毎日祖父が家の前のガードレールに腰かけて私の帰りを待っていた。本当は祖父が大好きなのに、私はそれを人に見られるのが恥ずかしくて、クラスメートが通りかかると祖父を無視して家へ飛び込んだ。祖父は寂しそうな顔をした。
 私が中学2年生の時に祖父は急逝した。この頃会話が減っているから話しかけようと思っていた矢先のことだった。いつものガードレールにもう祖父の姿はない。

うまれる by あおいはる

あらすじ

 両親を失って叔母さんのアトリエで暮らすぼくは、写真とモササウルスが大好きだ。これまでぼくは4人のぼくを別にうみ出してきた。ギャンブルにはまったり、女の世話になりつつ小説を書いたり、鉄工所に勤めたり、自由なフリーター生活を送ったり、していることは様々だ。今、ぼくの一部を吸収して、新たなぼくがもう1人うまれようとしている。モササウルスや写真への熱は吸いとらないでほしい。ほんとはもう、うむのは嫌だった。

カクヨムで己のフェティシズムを前面に出している俺が読み専の彼女にユーザー名を明かせるわけがない! by 陽野ひまわり

あらすじ

 小説投稿サイトのカクヨムで、股上の浅いパンツからギリギリ見える女性のお尻の上部のくぼみ「ギリくぼ」の普及をもくろむ大学生の倉田くん。読者としての彼は『兄と妹のチートすぎる異世界生活』というネット小説を応援しているが、残念ながらほかの人には評価されない。彼は同級生のカクヨム友だち、坂下さんに繰り返しこの小説を薦めるものの、なぜか彼女は生返事をするばかりだった。

アイスキャンディを売り歩くペンギンの団体 by あおいはる

あらすじ

 高校卒業後、あたしの恋人はアイスキャンディを売り歩くペンギンの団体に入った。彼が言うには、ペンギンが雪に木の棒をすっと突き刺し、すすっと引き抜くと、アイスキャンディができているという。ペンギンのつくるアイスキャンディが気になって、あたしは日に日に眠れなくなり、恋人のことも思い出せなくなっていた。
(一部を作品より引用)

未来のキラキラネーム事情はこうなる by 星井七億

あらすじ

 2085年。日本の命名文化は従来とは大きく変わり、かつてキラキラネームと呼ばれた、むちゃくちゃな名前が主流になる。伝統的な価値観を持つナースの優子は「田中ポチ夫」や「渡辺爆殺天命銀翼竜伝説太郎」などわけの分からない名前の患者が多いのにまいっていた。

へこんだ時にはカフカの言葉がよく沁みる(三十と一夜の短篇第7回) by 猫の玉三郎

あらすじ

 エイリアンの産卵のものまねをしてあごが外れた少年と、晩ご飯のメニューをかっこよくアレンジしたノート(例:聖剣エクスカリバーで刻まれし純白のTOFU)をSNSに公開された少年。胸の痛みにたえる若い彼らを、文豪カフカのネガティブな名言がそっとなぐさめる。

おんぼろ電車 by プロッター

あらすじ

 若さに甘えてフリーターを続けるうちに35歳の誕生日を迎えた光一は、大きな借金を作ってオートバイを買う。だがスピードの出しすぎで事故を起こして数日で壊してしまい、自業自得の理由により同時に職も失う。光一は絶望して自殺を企てるが、人生の最後にと昔住んだN市を訪れ、子供の頃に死んだ従姉妹マリ子との思い出があるチンチン電車に乗る。そこで彼は、車両の壁のすき間にマリ子が残したメモ書きの紙片を見つける。

蝶が選ぶ鼻 by プロッター

あらすじ

 女子高生の裕子がうたた寝から目を覚ますと、何と自分の鼻の上でちょうちょがさなぎになっていた。鼻のさなぎのせいで裕子はみんなからちやほやされて新聞の取材まで受ける。同級生の幸子はそれがうらやましくて、自分の鼻にもさなぎをくっつけるため博物館の温室へ出かけた。