積まれた本

ネット小説名作レビュー

タグ: 美術

(4件)

うまれる by あおいはる

あらすじ

 両親を失って叔母さんのアトリエで暮らすぼくは、写真とモササウルスが大好きだ。これまでぼくは4人のぼくを別にうみ出してきた。ギャンブルにはまったり、女の世話になりつつ小説を書いたり、鉄工所に勤めたり、自由なフリーター生活を送ったり、していることは様々だ。今、ぼくの一部を吸収して、新たなぼくがもう1人うまれようとしている。モササウルスや写真への熱は吸いとらないでほしい。ほんとはもう、うむのは嫌だった。

私の白いディオニュソス by 吉岡 幸一

あらすじ

 来館者の少ない山の上の美術館で、私はボランティアの監視員をしている。はじめは物音もしない部屋にじっと坐っているのがつらかったが、そのうち展示室の静かな時間を愛するようになった。しかしある時、学生風の白い青年が現れて私の幸福をかき乱す。彼は何日も美術館に通って絵ではなく私のことをじろじろと見つめ、ついにはほおにふれようと手を伸ばして来た。

六月と蒼い月 by 金時るるの

あらすじ

 20世紀はじめ、中部ヨーロッパの孤児院で育った14歳の少女ユーニは、理由も分からないまま、性別と年齢をいつわって名門の男子校クラウス学園に入学させられる。ユーニは学校や街で出会ういくつもの事件をすぐれた洞察力によって解決し、家族のいない寂しさに悩みながらも、クラスメートや知り合いに助けられて何とか学生生活を続ける。ところがある時、偶然のきっかけから本人も知らないユーニの特異な素性が明らかになる。